社内新規事業にアサインされたときに気を付けるべきこと
4年以上休んでいたブログですが、再開しました。
せっかく面白い会社で、面白いことをやっていて、猫の手も借りたい状況の中、こういった手段で個人を知ってもらい、事業部、そして会社を知ってもらうことも重要ということになり。。。
なので、メインは「しごと」から学んだことを、なるべく面白く、リアルな体験とともにお送りできればと思います。
第一弾は、自分が経験させてもらっているオンライン英会話におけるスクール事業、特に、「社内新規事業にアサインされたときに気を付けるべきこと」。
■社内新規事業の位置づけ
企業の成長戦略を描くうえでは【製品×市場】のマトリクスにおいて、既存or新規製品を、既存or新規市場のいずれかにあてはめ、サービス展開または事業化の意思決定をしているかと思います。
参考:http://globis.jp/article/1586
現在自分自身が経験している「スクール事業」についても、「新規市場に既存サービスを展開するための事業」に分類できます。
新規事業に誰がアサインされるかについては企業ごとに理由があるかと思いますが、少なくともこのパターンにおいては、既存サービスに対する理解が深く、新規市場でも成果を出せる(よねぇ)と思われていることが条件。
しかし、残念ながら、十中八九既存サービスが新規市場に「一気に」受け入れられることはありません。理由はシンプルで、「新しい市場のユーザーを想定したプロダクト設計になっていないから」。ただ、これに気づくのが非常に大変な作業です。
■マーケットは立ち上げ期と拡大期で全然違う
特にこれまでの事業領域で成功を収め、新規事業にアサインされた担当者にとって、「こうすればうまくいく」という【成功パターン】と【自信】ができあがっており、まずは自分が自信をもって進められる成功パターンを当てはめようとします。
おそらく、初期はキャズムで言う「イノベーター」「アーリーアダプター」が、多少使いづらくてもプロダクトを買ってくれるのですが、拡大フェーズではプロダクトそのものが最適化されていない、競合他社の台頭などが理由で、苦戦を強いられることになります。
■社内新規事業担当者に必要な「学ぶ」スキルと「捨てる」スキル
今、自分がまさに経験していることですが、社内新規事業を推進するうえで、既存事業で培ってきた「学び」の中から、新規事業の中で活かせるもの・そうでないものの【取捨選択をする】ことが求められます。その時に、自分が向き合っている顧客にフォーカスし、いかに冷静に、客観的に、そして潔くできるかがカギになります。
たとえ自分が絶対的な自信を持つ領域であっても、新規市場のニーズに合わなければ、それを「捨て」、必要なものを「学ぶ」。このプロセスをいかに早く、繰り返し行えるかによって、任された社内新規事業の成功確率が変わってくると思います。
しみついた成功パターンを切り離すのは勇気がいる作業ですが、「自分自身が事業成長の障害にならない」ために、「学ぶ」そして「捨てる」スキルを効果的に使い、市場にあわせていくことが重要です。
■おわりに
このブログを書いていて、新卒で入った会社のセミナーで「Unlearn ~学習の棄却」ということを学んだのを思い出しました。その時は「ふぅーん」でしたが、10年近く経ってその重要性を身に染みて感じます。そういう意味では知識と経験のバランスって重要だなぁと。