持つべきものは朋

オンライン英会話の会社でスクール事業を立上。「学校教育で英語が話せるように」を当たり前にすべく日々奮闘中。

現場における育成のゴールとは?

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社会人として10年以上、法人営業をコアにキャリアを重ね、現在は社内新規事業を担当させてもらっていますが、社会人2年目からチームの中に部下/後輩を受け入れる状況が続き、いわゆる「OJT」を試行錯誤してきました。

 

これまで自分の中でずっと考えてきた「現場における育成のゴールってなんだろう?」という問いに対して、今の時点での結論を書こうと思います。

 

◆育成のゴールはただ1つ

上司/先輩の役割は「部下/後輩の現在の役割をいち早く卒業させること」であり、そのために部下/後輩を育成・支援することです。


絶えず変化する環境の中で、自社プロダクトやバリューチェーン、そして業務フローの改善を進めながら、メンバーが新たな役割・業務をしていくスピードを担保することで、チーム自体が成長していきます。

逆に、新規事業をするチームの個々人が、ほとんど昨年と同じ仕事をしていたら「やばい」と危機感を持つべきレベルです。市場の変化をつかみ切れていない、あるいは、つかんでいたとしても十分に変化対応できていない可能性が高いです。

もちろん、部下/後輩の育成は一朝一夕ではなし得ません。
私も実際、社会人3年目くらいまではやらかしまくった記憶しかありません(笑) 
※本当に当時の上司/先輩方には感謝しております…

 

育成は、「上司/部下が部下/後輩に対し、知識・スキル・経験それぞれの側面から価値提供=GIVEをする」ことであり、その結果、部下/後輩がそのチームの中でパフォーマンスを上げられるよう支援することです。

これにはフェーズがあり、上司/先輩が部下/後輩に対して与える(GIVEの)割合と、自分もしくはチームに返してもらう(TAKEの)割合は変化していきます。その中で、取るべき上司/先輩の行動も変化していきます。

 

◆育成のフェーズとGIVE & TAKE の関係の変化

  • 【フェーズ1:受け入れ期】 GIVE:TAKE=0:100
    L 完全に初期の受け入れ時期。新卒・中途関係なく、基本的な業務の流れやルール、営業であれば販売する商品・サービス内容の理解やセールストークなど、インプットすることが山ほどあります。
    → このフェーズでは「上司/先輩が与え続ける」ことがほとんどで、結果的に部下/後輩からの見返りは期待してはいけません。「10言って1残る」ぐらいの認識をもち、根気強く対応しつづけることが重要です。

  • 【フェーズ2:立ち上がり期】 GIVE:TAKE=10~20:90~80
    L 受け入れ期を過ぎ、少しずつ業務内容を理解し、一部の仕事を担うようになる時期。一見業務負荷が下がるように見えますが、何かしら聞かれて教えることは多いため、TAKEの割合はまだまだ少な目。
    → 多少の失敗をしてもカバーする気概と先読みが必要で、マネジャーとして「ここまでの失敗だったら立て直せる」というところまではやらせるべきだと思います。反対に、立ち上がり期にもかかわらず「使えない」と切り捨てるのはマネジメント放棄と同義です。

  • 【フェーズ3:独り立ち期】 GIVE:TAKE=30~40:70~60
    L 本格的に一人で仕事を回せるようになり、チーム内でも任せられる仕事の領域が広がったり、責任が重くなる時期。ところどころサポートはしつつも、ある程度安定して仕事を任せられるようになります。
    → このフェーズでは、思い切ってチャレンジングなタスクを振り、モチベートしながらやり切る経験をさせることが重要です。結果的に、自分がやるよりもよりベターな成果が生まれることもしばしば出てくるようになり、TAKEの割合も増えてきます。

  • 【フェーズ4:右腕期】 GIVE:TAKE=50:50
    L 部下/後輩が完全に独り立ちすると、自分が与えるのと同じ程度部下/後輩から与えてもらっている状況が生まれてきます。自分の右腕、ないしは部下/後輩の関係はありつつもよきビジネスパートナー的な関係性にもなり、細かく指示をしなくても自分の意図を汲んでくれたり、先回りして仕事を進めてくれていることもしばしばです。
    → この時期は、一見自分の管掌範囲が狭くなるように感じても、特定の領域における意思決定を任せることで、重要な役割・責任を経験してもらうことが必要です。自分を過大評価しすぎない+部下/後輩を過小評価しないで「任せ切る」方が、結果的に自分でやるよりもうまくいくことが多いです。

◆フェーズ4以降は?

すぐれた上司/先輩は、部下/後輩がフェーズ4クリアに至るまでに、3つの選択肢を検討しなければならないと思います。

  • チーム内で新たな役割・タスクを与えて彼/彼女がリードできる環境を作る
  • 自分が新たな役割を得て今の役割を彼/彼女に引き継いでもらう
  • 社内の他の部署・チーム(場合によっては他社)で新たな役割・タスクがないかを検討し、そこに行けるように支援する


率直に、マネジャーとして教えられることはたかが知れている範囲であり、知識・スキル面での価値提供は本人が死ぬほど勉強して得続けない限り低くなっていきます。できる限り「経験価値」を提供しながら部下/後輩がうまくやれるように支援する方が、組織の成長にとって必ずプラスに働きます。

 

「言うは易し」ですし、もちろん自分もできていないことが多い(T_T)ですが、誰からも学ぼうとする謙虚さと、自分が生かされている側面に目を向ける姿勢は忘れてはならないなぁと。